町の呉服屋がラオスで養蚕に到るまで

1.着物から絹へ

丸杉は100年以上町の呉服屋として営んで参りました。着物のほとんどは絹。まさに絹に囲まれ100年以上が経ちました。

30年程前からは東南アジアのものづくりにも魅せられ、各地を渡り歩き“これは”と思った商品を開発しお客様に提案させていただいてきました。 その中でも特に彼らの生活で纏う『生の絹』は、“心地よく体によく馴染む”と好評でした。着物も特に美しく心地よい着物は『生引き』の着物であると気づき、乾繭と生繭の違いを実感します。そしていつしか絹に魅せられ、養蚕のお手伝いも始めるようになります。

2.絹の研究者・教授との出会い

そんな折一線で活躍される研究者や大学教授と出会わせていただきました。

「絹自体に消臭効果や紫外線をカットする効果がある」などを伺い絹の新たな可能性を感じ始めました。

さらに「絹は生体材料として注目されている。」「人工皮膚も縫合糸も骨でさえも、拒絶反応を示さない材料として絹がアメリカでは使用され始めている」という驚きの情報もきき、改めて「絹の驚くべき力」を実感。

さらにシルクの皮膚材料で作られた石鹸やファンデーションを使用し、その使用感に圧倒されました

生態系に害を与えない素晴らしい製品との出会いでした。

周辺環境もよくなる養蚕事業に面白みとやりがいを感じ、自社でも日本で養蚕を・・・と思ったのですが、生体材料には“特定有害物質を含まない”土壌の桑で育てないといけないと判明したのです。

日本のみならずタイなどでも土壌や周辺の環境の問題から断念せざるをえませんでした。

漠然と捉えていた自然が崩れているという感覚を改めて実感した瞬間です。

3.南ラオスで養蚕を開始

そこで今まで渡り歩いてきた東南アジアの中で、もっとも土壌の汚染がされていないピュアな土地であり、養蚕にも適した気候を持つラオス南部・サラワン県にたどり着いたのです。

南ラオスはまだまだ農薬が使われていない土地がたくさんあり、動物と共生している自然豊かな土地。

早速試験養蚕をしてみましたが、なんと結果も良好で医療レベルの繭が作れました。

一方で、農薬や除草剤が隣国から多量に輸入され始めている事実も判明しはじめました。

これほどピュアな土壌に除草剤や農薬を散布するなんて 「もったいない!」そして何より「危ない!」 と感じた私たちは、無農薬・無抗生物質のピュアシルクだけでなく、現地で農作物や薬草の試験栽培を開始しました。


4.そして絹製品の製造販売へ

桑作りから始まった養蚕事業。農薬も抗生物質も化学肥料も有機肥料さえも使わない自然養蚕。そこから生まれた生シルク。原材料の生産者であるからこそ安全なシルクだと自信を持って言えます。
このシルクを使って作られる日用製品・美容製品は「人本来の力を取り戻す」「生態系に害を与えない」という考えのもと生まれた製品ばかりです。
今後はこれらシルク製品を中心に、「人と地球にいいもの」をお届けします。
この取り組みが広がることで、商品を使っていただいている皆様の体だけでなく、お手伝いいただいている地元の人たちの土地と健康が守られることを願っています。