本日は南ラオスの農園を少し飛び出し、ラオスのオーガニックなコーヒー農園のご案内。
実はラオスは一大コーヒー産地なんですよ。ほとんどがベトナムに輸出されベトナムコーヒーとして世界に出荷されていますが・・・
一路オーガニックコーヒー農園へ
ということで連日の雨がいっとき休憩に入った朝。
それでもスコールがやって来るのは心配だったけど、
そろそろきれそうなコーヒーの心配がまさり、バイクに跨った。
バイクを南に走らせ、ラオガンという町の市場も通り越し、約30分。
ビエン・オーガニックコーヒー農園に到着
角を曲がり中に少し入ると、コーヒー農園とゲストハウスを経営しているビエンさんのレストランがある。なかなか立派な施設だけど、家族経営。
しかし、どうも人の気配がなく、今回は2回目だけど、前回空いていた扉もしまっている。
「しまった!休みだったか!」と思いつつ
「サワディ〜(こんにちは〜)」
と声をかける。
すると奥から男の子がやって来て、
「ビエンは今農場に居る。ここに呼ぶか?」
と聞かれたので、迷うことなく呼んでもらうことに。
農場からやって来たビエンさんは早速いっぱいのアラビカコーヒーを入れてくれた。
ビエンさんは少数民族のカトゥー族だけど、欧米人向けにゲストハウスをやって居るだけあって英語が堪能。そんなわけで産地で飲む入れたてのコーヒーを贅沢に飲みながら、少し雑談。う〜ん、美味しい。
「いやぁ、やっぱり観光客がストップしていてゲストハウスは閉めてるんだ。」とか、「だからコーヒーの販売先もなくて、今年と来年はどこか出稼ぎに行こうと思ってるんだ」
とか観光のダメージはまさかの少数民族の村にまでやって来て居るようだった。
でも彼の中でコーヒー農園をやめようという気はないらしい。
「周りはみんなコーヒーをやめてキャッサバにしてしまったよ。でも一度キャッサバにしてしまうとまたコーヒーをやりたくてもやれないんだ。
僕はこの2年は我慢の時だと思っている。
またみんながここにやって来る時を信じて、40年守り抜いている家族のコーヒー農園はこのまま続けていくつもりだ。わずか3ヘクタールだけどね。」
と、ラオス人には珍しく2年後3年後のことを考えていたことに驚いた。それほど大事に育てているのかもしれない。
コーヒー農園案内
ということで、早速農園を見せてもらうことに。
コーヒー豆にもオスとメスがあって、二つに分かれるのがメスだとか、詳しく解説してくれる
昔は手で焙煎してたけど、やっぱり機械がないと均一な焙煎にならないと思い切って機械を入れたのだとか。
ビエンさん的には中煎りぐらいがアラビカにはあっているとのこと。
(ラオスはコーヒーの産地だけど、自分の農園に焙煎機を持っている農家はほとんどない。他の農作物同様下請け農業として生豆かレッドビーンをそのまま出荷している。)
コーヒー豆が見事綺麗になっていた。今はまだ時期ではなく、品種によって11月〜2月ごろ豆が赤くなり収穫時期を迎えるのだという。
日が当たりすぎてもダメだというビエンさんのコーヒーファームはコーヒーだけでなく他の植物も多く植わっているのがまた好印象。
そしてそのコーヒーファームの傍らでは奥さんが落花生を収穫していた。
「サワディー」と声をかけると
「こんにちは」とまさかの日本語!さすがゲストハウスの奥さん。国際感覚豊かで、この雰囲気とギャップが激しい。
コットンの代わりのワタの木が植わっていたり
名前不明のパサパサした柿のような味のする実も植わっている。もちろん芋やパパイヤ、マンゴーなんて定番品も。
そんなビエンさんのコーヒーファームには、アラビカ・ロブスタ・リベリカと三種類のコーヒーが植わっている。
それぞれ品種に合わせてしっかりと植える間隔や収穫の時期を変えているようだった。
ちなみにコーヒーの葉っぱの新芽をお茶として飲んでも体にいいらしいとのこと。
非常に綺麗な農園で、丁寧に作られてるビエンさんのコーヒーファーム。
しかもかなり勉強されているらしく非常に詳しかったのが印象的で、彼のコーヒーへの思いがしっかり伝わって来た。
そんなわけで無事に想いのこもった美味しいアラビカコーヒーの豆が手に入り一安心。見事スコールにも降られず農場に戻って来たのでした。