人が生きていく上で、絶対に必要なもっとも重要なもの。
それが水。
逆に飲み水が作れればどこでもなんとか生きていけるんじゃないでしょうか。

ラオスの飲み水の現状は、
・井戸水を沸かして飲む
・工場でフィルターされた水を買う
・ペットボトルの水を買う
おおよそこんな感じです。
井戸水を沸かすだけではさすがに不安だし、
工場でフィルターされた水も一体どんな水かわからない。(無くなっても配達を待たなければいけない)
ペットボトルはペットボトルゴミが一杯になってしまう。

そんなわけで、これまでずっと飲み水に困っていました。
日本でもそんなことは無いとは思いながらも、蛇口を捻っても水が出ないことになるかもしれない。

いざという時の備えも含めて、綺麗な水作りに挑戦です。

水の浄化は微生物にお任せします

水を綺麗にするにあたり、ほとんどの人はフィルターを通して塩素殺菌を想像すると思います。
しかしここはラオス。

フィルター交換どうするの?
汚れたフィルターはどこへいくの?
塩素で殺菌したら水が死んでしまうじゃないの?
体への害は?
土への害は?

考え出したら、フィルターも塩素もどうしても使えなくなってしまいました。
今までは炭・石・砂の濾過の上、コーヒーフィルター(すみませんこれくらいのフィルターは勘弁してください)を通し煮沸して使ってましたが、あくまで応急処置。いつか何かを加えない循環する浄水システムを作りたいと思いつつ、そんな方法に巡り合えてませんでした。

ところが先日とうとう面白そうな浄水方法に(ネット上で)出会いました。
考案した方は、信州大学の中本信忠名誉教授。
アフリカやアジアなど水を必要としている世界各国の地域で綺麗な水を作った実績もあるそうです。

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それがこれ。緩速濾過装置と言うらしい。

簡単に言うと、
1.石で濾過して大きな汚れを取り除き、
2.微生物が水の中の汚れや細菌を食べると言うもの。
いわば自然の飲み水である澤の水と同じシステムを作っているだけなんだそうです。

ちなみに昔からある浄水方法ではあるそうなんですが、特徴はそのメカニズムに微生物が重要であると判明したこと。

急速濾過と緩速ろ過装置の違い
急速濾過はフィルターを使った浄水システム。使う時だけ水が流れるのでそこに微生物が生まれません。細菌の除去が完全にできず、塩素殺菌か煮沸消毒が必要。
それに対して、この緩速濾過装置は、常に水が溜まっていて流れる状態にあることで、生物層ができ、微生物が水を綺麗にしてくれると言う仕組み。名古屋の上水もこのシステムの大きなものらしいです。

手作り浄水システム作成開始

用意したのはバケツと塩ビパイプ、ペットボトルのみ
あーしてこーしてどーして
ボンドが乾くのを待って、二日かけてできました。
コストはなんと2500円程度

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水の経路はこの通り

① 地下から上がって来た水は、左上の石を敷き詰めたタンクにたまります。(一応ここにも微生物が生まれるようにしています。水が最大限貯まるより2cmほど多く石を搭載しています)
これは水の汚れ具合で2段3段と増やすそうですが、とりあえず1段で様子見します。

② 真ん中のバケツには砂が8割ほど入っています。水は砂の上部より5cmくらい高いところまで貯まる設計。
これが生物層
③ 生物層を通過した水が少しづつ右の貯水槽に貯まるシステム。
④ 蛇口を捻ったら綺麗な水が出ます。
⑤ 常に水が流れる状態ですので、最後の貯水槽の裏側には水が溢れるように設計(←溢れた水は苗作り・畑作りに利用します)

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(写真:生物層のバケツ。出来立ての写真なのでまだ藻はいませんが、この高さまで砂が入っています。)

とりあえず装置はできたのですが、すぐには微生物が暮らさないので、しばらくは使えません。
水は少し流したままにしておいて、1週間後。
少し生物層に藻がはり始めました。

試しに飲んでみましたが、心なしか美味しく感じます。
そして、今まで水を放置していたら緑くさくなってしまっていたのが、そのままの水でいます。石灰のざらつきも感じなくなりました。
これからも水の変化を観察したいと思いますが、ひとまずは成功したようです。

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ちなみに水はずっと微量ですが流しっぱなしになるので、その水滴が落ちるところに水が好きな食べれる草を植えてみました。
今のところ無事元気に育ち始めています。
その上では緑豆を育ててみたいと思います。